第1話 彼女にさわれない

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「先生、もう…」 「…………」 手術室の赤いランプが消えた。 俺が出てきた。 「手を尽くしましたが、残念ながら――」 最初は、陽子だった。 「なんで優太、」 陽子の目から涙がボロボロと流れ落ちていた。 それに続いて両親も。 「優太、優太、」 『あら、ほんとうに死んじゃったのね』 俺の隣に、俺と同じように半透明で眼鏡をかけた女の子がいた。 年の頃は、俺と同じくらいだろう。
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