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「いつもわざわざすみません」
私がそう礼を言うと、
「お世話になっているのはこちらですから」と、石榴刑事も頭を下げる。
「ちょうど紅茶もありますし、ね」
店長はそう言うと、自分の手で箱を手に取り、奥に引っ込もうとする。
「店長、私がやりますから」
私は慌てて店長を押しとどめると、彼の手から箱を奪い取り、流し台に向かう。大野刑事に事前に、今回はホールでのケーキをリクエストして置いたのだ。ホールであればケーキのサイズは切る人間の裁量にゆだねられる。この機会を待っていた。私は先日の復讐を実行に移すため、ケーキを八つに切り分けると、大きさを吟味し、
「お待たせしました」四人分のケーキを皿に分けて店に戻り、各人の前にケーキを置いていく。
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