第三章 鬼哭啾啾の亡霊

11/83
前へ
/183ページ
次へ
†††  怨を持って我の名前を呼ぶ。    恨を糧に我の存在を呼ぶ。  怒りでもって神を呼び覚ます。  人の願に、神は応える。  それが如何に歪んでいようと。  人はどちらかといえば神の加護、和魂(にぎみたま)を求めるものだが……。  神の荒ぶる面、荒魂(あらみたま)を求めるというのであれば、それもよかろう。  如何に歪んでいようと、それを祈願するのであれば。  天変地異引き起こし、人の心を荒廃させ、血で血を洗う争いへと誘おう。  それが人々の望みであるならば。
/183ページ

最初のコメントを投稿しよう!

35人が本棚に入れています
本棚に追加