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カチンと凍る二名と、明らかな喜色を浮かべた姉妹、ぽかんとしている姉妹も。
「私、意識殆ど無かったんですけど、この人が戦いの中で言ってた言葉聞きました」
にやりと晃は意地悪く笑い、一真を小突いた。
「あ、俺も聞いたかもなー」
「こいつ……」と一真は力づくでも口を封じたい気持ちになる。
うーむと慧玄が一人、まさかこんな空気になるとはという顔で、割って入った。
「恋沙汰話続けるか、それとも怪異の内容について話すか、どっちにする?」
「すみません。もちろん、怪異で……」
割って入る一真に、落ち着きのない月と未来。後でまた問い詰められる事になるであろうことは想像に難くない。
――とんでもないこと暴露しやがって。
勢いがあったから言えた。それが一真の情けないながらも本当のところだ。だから、また同じ言葉を言えと迫られたら――言える自信ない。
日向や晃が聞いたら呆れるに違いない。
「うおっほん、で、だ。今回の怪異なんだがな」
言いかけた時、道場の引き戸が開いた。春日刀真、蒼、吉備真二と氷雨の四人が入ってくる。
「三善さん。今回の怪異ですが、栃煌神社からは刀真と氷雨が行くことになりました……あ、まだお話の途中でしたか?」
蒼の言葉に、慧玄は両手を投げ出すように広げて、口をへの字に曲げてしまった。
「ちょうどいい……当事者から聞け」
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