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「ああ・・・。ごめんごめん・・・。援助してくれるおじさんね・・・。」
そう言うと、やっとJCは目線を鏡に戻し「つか寝起きでまた飲むわけ?うわー
終わってるわー自殺くん」と必要以上に見下すようなイントネーションでつぶや
いた。
「ああ・・・。飲みますよ・・・。まあ終わってるわな・・・だから自殺くんな
わけだし・・・。シラフじゃ世界と向き合えない!!つってね・・・。」
「つかいきなりテンションあげてなに?」
いや・・・。好きな本の好きな台詞・・・。はー・・・。んじゃ行くかーマッ
ク。ちょうどいいや、そこでJCにちょっと話あるし」
「はぁ?話?説教とかなら意味ないから。つかそれ系聞き飽きたし」
「いや、ちがうちがう、べつにそんな義理ないし」
そして、それから僕がビールを飲み干してトイレをすまし、洗面台で使い捨ての
髭剃りで無精ひげを落として、久しぶりのカミソリ負けを顔につけて部屋に戻る
と、もうメイクを終え服を着たJCが立っていて、僕たちは部屋を出て受付で会
計を済ませ、15分くらい歩くと見つかったマックに入った。その道中「あれ?
なんかメイク薄くない?そんなんでいいの?」という僕の質問に「いいのいい
の。つか相手はJCだから援助してくれんのにJCらしくなきゃヤバくない?」
と答えたJCがなぜだか印象的で、マックの二階席に並んで座って、正午前の晴
れた日差しをうけているJCの顔を、僕は興味深く観察した。
「つか、なにさっきから見てんの?ウザいんですけど」
「いやぁ。やっぱ女ってすごいなと思ってね。つかそっちの方がいいよ」
「てか、当たり前だし、おじさんにいいと思われるようにメイクしてんだから。
当然じゃね?」
JCはそう言うと、顔を気持ち少し向こうにむけながら、寝起きには重そうなテ
リヤキバーガーにかぶりつき。
「いや、おじさんとか関係なく、そっちの方がにあってるよ。まぁすごい生き物
だなーと思っただけ」
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