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「そう、そゆこと。・・・・。あー・・・。つかやっぱこっちきてくれる?考え
たら落られても迷惑だわ。なんだかんだで見ちゃってるし、警察とかマジめんどくさいのマジ勘弁だし。」
だが僕はその言葉を無視して、その時折にじんだように焦点の定まらなくなる夜
空を見上げながら、そんなみっともない体制のままでいた。
「大丈夫だよ。君のせいで雰囲気だいなしだし。あぁーあ・・・。もうちょっと
だったのになぁー・・・。気分そがれちゃったよ・・・・。」
「はぁ?なにそれ。つか意思弱すぎでしょ。結局かまってちゃんなだけじゃね?
マジで死ぬ気ならカンケーないっしょ。無視してさっさと飛び降りるんじゃね?」
するとその少女は「はー・・・。」とため息をつきながら、フェンスのすぐ内側にダルそうに腰を下ろしたようだった。
「あぁ・・・。そうかもね・・・。まぁ、ぶっちゃけると、ここで酒と薬飲みな
がら・・・。んまぁそのうちに落れればいいかなぁーって感じだし。てか、あ
ぁ・・・。やっぱめんどくさいわ。どっか行ってよ。今からでも気分もってい
けるかもしれない。」
「はぁ?ないでしょ。普通に補導されるっしょ。まだそのへん探してっかもだ
し、そっちが他いけばぁ?」
「やだよ、めんどくせー。それになかなかないんだよ、勝手に屋上に上がれるビ
ルなんて。ここ探すのに3日くらいかかってるし、それに4日前くらいから毎
日下見にきてるし、こっちが先に見つけたんですけど。」
と言って見上げていた体制からよたよたと体を起こして、そのL字の凹みに座り
込みながらあらためて少女に目をやると。「いやいや。こっちはポリよってきた
らいつもここきてっし。余裕でこっちが先でしょ。」とまた取り出したらしいス
マホとにらめっこしながら無感情に答えた。
そして、それから互いに無言の、この屋上の床に沈殿するような重い空気がしば
らく続き、それは十数分くらいに感じられたが、もしかしたらたった数分の事だ
ったのかもしれない。なぜならそれは僕にとって「最も」の部類に入る程に避け
て通ってきた嫌な時間の張り詰め方で、
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