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店内には常連のお客様が数人。
私は占いをしていた
お店の隅に設置されたテーブルから
カウンターの空いた席に移動した。
顔馴染みの常連同士。
私もその会話の中に
自然に入っていく。
その中に
細身で中性的な顔立ちをした男性
ナオ君がいた。
ナオ君はいわゆる視える人。
それもかなり視える人らしい。
でも、語らない。
自分が視えたモノに対して
ほとんど語らないため
彼に視えている世界は
私には未知数。
先月の占いイベントの時も
ナオ君はそのバーに来ていた。
そして
私を見たナオ君は
すごく心配しながら
マスターに言ってたらしい。
『あの人、
生気がほとんどなくなってるけど
大丈夫かな?』
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