異界から ④

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「えっ?ホント?」 ナオ君からの 思いがけない言葉に 笑顔で答えながら 勾玉を握る。 『うん。……それ………どこで買ったの? それが……守ってるよ。』 相変わらずスローな話し方のナオ君。 私は 自分のお気に入りのものがほめられて すごく嬉しくて 「えっとね、 兵庫の山奥にあるお寺でかったん。」 と、テンション高めで答えた。 私は パワーストーンのブレスレットやネックレスを 何種類も持っている。 その日の体調や その時期の自分の氣にあわせて 身に付けるストーンを選ぶけれど この勾玉だけは 購入してから毎日着けている。 この勾玉だけは 私がどんなに変化しようと 必要なストーンだと感じており 今ではお守り感覚になっていた。 それを ものすごく視えるナオ君にいいと言われたら かなりかなり嬉しいに決まっている。
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