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私の言葉に
驚いた表情で私の顔を見るコウ。
でも、原因不明の身体の倦怠感に
あの写メの件があるので
なんとなく感づいていたのか
『何で、もっと早く言ってくれなかったの?』
と、静かに聞いてきた。
「だって……
何が憑いてるかなんてわからないから確信なんてなかったし
それに……うちらの関係だって……。」
そこまで言うと
コウは私の言いたい事を理解してくれたのか
『そっか……
そうだよね、ごめん。』
と言って、
目の前のロックグラスを手に取った。
お酒を飲むコウの横顔を
まじまじと見る私。
やはり、黒い空気の正体はわからない。
それでも今日は
今までよりはまだ
コウの体調もましに見えた。
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