変化

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食事するビルの前について エレベーターのボタンを押す。 すぐにエレベーターのドアが開いて 先に湊が入った。 「じゃあ今日は運が良いのかもね」 続いてあたしもエレベーターに入る。 「それ本気? レイがイイ女だからだろ」 言い終わるか終わらないかのタイミングで 湊は長い腕を伸ばし、 あたしの右後ろにある閉のボタンを押した。 狭いエレベーターでは湊が一歩近づくだけで 香水の香りがわかるほどの距離になる。 急接近した湊の顔はやっぱり整っていて 誰が見ても美青年だ。 「自分がイイ女って自覚、あるでしょ?」 そう言って、あたしの首筋から鎖骨にかけて 指で滑らせたあと、いつものように 片側の口角だけ上げて笑った。
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