Un Chapitre..

2/20
前へ
/119ページ
次へ
いつも放課後に、隣のクラスから聞こえてくるギター音。 物静かで耳に馴染みやすいリズム。 恐らくフォークソングだろう。 それは心によく染み渡る曲調で、優しい音色だった。 蜩の鳴き声と一体化する。そんな毎日聞いているせいか、リズムを覚えてしまい、口ずさむ事もできてしまっていた。 「……~♪」 机の上に肘をつきながら、両手で頬を支え、茜色に染まる空を俺は暗くなるまで見つめ続けた。  ▽
/119ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加