Un Chapitre..

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小さな悲鳴と共に、後ろから大量の紙が落ちる音がした。 俺とヤブは顔を見合わせ、頷いてから後ろへ足を運ぶ。 「大丈夫か?」 「えっ!?あ……」 ヤブに話し掛けられ、女の子は焦る。 顔を赤くし、控えめに頷いたのが見えた。 長い前髪で表情ははっきり見えなかったが…。 一方俺はというと黙々と残りの紙を集めている。 というかこの紙……楽譜…? 「ささかま君、ある程度集めれた?」 「ん。ほらよ」 「あ、ありがと…」 女の子は楽譜を大事そうに抱え、その場を後にした。 心なしか、一瞬暗い顔をしていたような気もした。
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