第1話 チュートリアル

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目を覚ますと、眼前に大きな暗闇が広がる。辺りを見回すが、真っ暗で何も見えない。先程まで寝ていた所為か、頭がボゥーっとしていて、正常な思考が出来ない。 しばらくして、やっと脳が覚醒し、いくつかの可笑しな事に気が付く。 記憶がない。 いや、記憶はある、現に思考する事が出来ているからだ。無いのは、自分に関する記憶だ……。自分が何者なのか?何故ここにいるのか?そして、自分の名前は……? 思い出そうとしても、何一つ分からない。そんな自問自答を、繰り返している内に一つの変化に気が付いた。 今いる所から、丁度右辺りに小さな火の灯った蝋燭がある。先程までは確かに何もなかった筈だが。 考えてもしょうがないと、蝋燭に向かい歩き出した。
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