始まり

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そうして二人で職員室で注意を受けた。…ってもめんどくさくて、あんま聞いてなかったけどね。 廊下を通り教室に帰っていると 『今日も"サク節"全開だったな!』 『カズ君巻き添えどんまいだったね』 『今日もおかげで笑えたよ。次も頼むな!』 などと冷やかしと同情の声をかけられた。…ってもめんどくさくて、あんま聞いてなかったけどね。 教室で教科書を適当に鞄に詰めて帰る準備をしてサクと一緒に帰ろうとした時だった。 『なぁカズ。空がすっげ黒いんだけど。』 『ホントだ。気持ち悪いぐらいだな。雨が降り出す前に帰ろうぜ。降り出すとめんどくさぃ。』 『お前いっつも"めんどくさくい"だな。』 『だってホントにめんどくさぃんだもん。』 などと軽口を叩きながら俺達は足早に帰路についた。 帰る頃にはもう夕方で少し涼しくなっていた。けど暗さ的には夜といってもいいほどだった。 …それぐらい暗くて気持ち悪かったんだ。 そのせいか俺達は無言でいつもの別れ道までやってきた。俺達はいつもの別れ道でいつもの挨拶をせずに別れた。 あんな事になるなんてこの時は思ってもいなかった。それより早く家に帰りたかった。…それぐらい暗くて気持ち悪かったんだ。 この日から俺のめんどくさぃ一ヶ月が始まった。
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