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  マジっすかっ!!、と燥ぐ腰巾着の声すら腹立たしくて 歩は缶からコーヒーが零れる程、怒り狂った。 エレベーターホールから人気がなくなると 歩はすぐに由美子を探した。 事務席にも、休憩室にも、トイレにもいない。 不安が歩を包む。 そんな時・・・。 「歩?どうしたの??」 パッと振り返った先に資料を両手に抱えて 由美子が立っていた。 「何か探し物??」 そう心配して近づいてくる由美子の顔に 疲労が滲んでいることに歩はその時ようやく気付く。
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