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  診察室から貴子が出てきたのは 30分程過ぎてから。 コンコンとストレッチャーの上で眠り続ける貴子に 歩は不安になって、駆け寄る。 「貴子っ・・・」 付き添っていたのは、年配の看護師長と数人の看護師。 「大丈夫ですよ。 眠っていらっしゃるだけです。 とても疲れている様子。 このまま、起きるまで寝かせてあげましょう。」 そう、看護師長に優しく言い聞かされて、歩は頷く。 個室に運び込まれ、ベッドに移し替えられる。 それでも、貴子はコンコンと眠り続ける。
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