劣等感の勝利

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  フッと微笑むTAKUMIは、 いつもより念入りに メイクをしているせいか、 睫毛バシバシでめちゃくちゃ妖艶だ。 ……隣に並びたくない程度には、 女子力高い。 「え、何。志緒ちゃん強情なの」 メイクを終えたのか、 最後部シートから戻ってきた RYOJIさんがあたしの顔を覗き込む。 イベントの準備の確認で 結局あたしも事務所とスタジオを 往復せざるを得なくなり、 その間に皆さんに 名前で呼ばれるようになった。 「そんなことありませんよ」 「あるだろうが。 俺に逆らうのはお前くらいだ」 .
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