たい焼き

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その後、当初の予定通りファミレスでランチをとる。 その間も圭太はむっすりと口を噤んだままだった。 「ちょっと夕飯の買い物するから、スーパー寄って良い?」 味気ない食事を終え、車に乗ってからそう問いかけると、「ん」と短い返事が返ってきた。 せっかくの休みだったのに。 あとは買い物して終わりか。 悲しみに沈んでいこうとする気持ちを少しでも引き上げようと、ハンドルを握ったまま片手でオーディオを操作し、ラジオをつける。 今流行りのポップスが流れ出し、私が手をハンドルに戻した途端。 「っち。」 苛立たしげな舌打ちが聞こえて、チャンネルが荒々しく回される。 次の瞬間には、車内に流れる空気とは相容れない、陽気なジャズが一人寂しげに流れ出した。
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