第1章

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創英大学附属高等学校、入学式。生徒会長として笑顔で話す彼…… の、はるか後ろでのろのろ歩く、遅刻してきた退屈そうなあの人に恋をした。 「え!?唯奈、黒崎先輩が好きなの!?あの人すごい不良らしいよ!」 「というか目付き悪くない!?近くにいたら殴られそう…」 「髪の色みたぁ?今どき赤メッシュだよ、なくない!?しかもうちの高校わりと進学校なのに…」 「みんな心配してくれてありがとう!でもね!格好いいから問題ないよ!!」 にっこり笑ってそう返すと、呆れ果てた顔をして黙った友人達を気にすることもなく突っ走って早1年。 「せんぱーい!」 「うわ、きた」 「いやん冷たい!」 私の恋は一切進展していない。
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