19人が本棚に入れています
本棚に追加
「うわ、ってなんですか!酷い!好き!」
「あはは、うざい」
「ばっさり!うざいとかはやめてください、事実すぎて言い返せないです!」
「わかってるなら自重しろって…」
「それより髪染めたんですね!今年度は青ですか!似合ってますよ私の黒髪とベストマッチだと思いません?隣歩いて出掛けたりしません?」
「さんきゅ、黒髪なんて七瀬じゃなくてもいっぱいいるけどな。しない」
私、七瀬唯奈はこのつれない先輩、黒崎洸さんが好きだ。
遡ると長くなる恋に落ちた瞬間から、口が悪くて髪の色が奇抜で、喧嘩っぱやくて、実は優しくて格好いい先輩が日に日に好きになる。
勿論、直球勝負がモットーの私でも、最初からこんなにアクティブな求愛行動をしていたわけじゃない。
高校生においての年の差は、たったひとつでもとても大きくて、なかなか話し掛けられない時期もあった。ほんの数日だけど。
好きだなー、と思いつつなにも行動出来なくて歯痒い時期もあった。ほんの数日だけど。
でも先輩を目で追うようになってすぐ気付いたことが2つあった。
最初のコメントを投稿しよう!