二人の女神

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「じゃあ話を続けるよ。マギアはもっと人と言う生き物を知る理由があるし必要もあるよね。そして私は暇つぶしがしたい。これって利害の一致だよね?」 「百害あって一利なしの間違いでは?」 「そうなの? そんな人間の作った言葉の意味なんて興味無いからね。で、この世界に意図的に私は人間を作ってみようと思う。その人間の生涯を追って見る事で貴方と私は人間について今まで以上に知ることが出来る。面白そうじゃない?」 「面白くありません。そんな人を実験に使うなんて」 「でもそれは神の特権だよ。そしてマギアだって感じているはず。いつかはやらないといけないって。人の生きざまを見て感情を知る。貴方の本来の役割は何? 愛を与えるのも良いけどそれならもっと人を知る必要があるんだからさー」 「屁理屈にしか聞こえません」 「でも正論だよ。間違ってる?」 マギアは頭に手を当てて悩みだす。それはナナイと違いわざとらしくなかった。 「確かに酷く正論ですね……分かりました。やってみましょう」 「よし決定。じゃあマギアの気持ちが変わる前にぱぱっとやっちゃいますかっ!」 ナナイが立ち上がりかかとで二回地面をトントンと蹴ったらその場に魔方陣が出来上がった。 「始めるよ」 ナナイとマギアは魔方陣の中心に立ち向かい合って言葉を紡ぎ始めた。 「神が作るのは絶対で完璧な人形、それを構成し縛るのは女神ナナイの力」 「神が祈るのは感情豊かで慈悲深き人、それを構成し縛るのは女神マギアの名」 「その髪はナナイの綺麗な銀色の髪を与えよう」 「その目はマギアの綺麗な深い蒼の目を与えます」 二人の中にはこれから生を受ける人間がどんどんと構成されていった。 「あ、そうだ面白い事思いついた」 ナナイが更にかかとで地面をコンコンと蹴ったらすでに存在している魔方陣より更に大きな魔方陣を構成した。 「さあ、では仕上げに入ろうか。マーギア♪」 無慈悲な箱庭に続く。
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