漢達のばれんたいん 壱之砦

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一月も最初の頃、職員室に入ってきた校長がたまたま新しい筋肉美の漢カレンダーに目をやった。 「今年の七曜表はなかなかいいものを使っている」 満足そうに一枚めくり二月のカレンダーを見た。 「ぬうぅ…“ばれんたいん”とは何の行事だ?何故我が国の七曜表に片仮名表記の行事が書かれておるのだ?2月14日は褌の日であろう!!」 校長の咆哮に、ストーブの上に置かれたヤカンの口からお湯が噴き出した。 「え…ご存知ありませんか?」 職員室に冷たい空気が走る。 しかし、ここは絆愛。 空気を読めない・読まない・感じない… 「私もよくわかりませんが、確かチョコレートを贈る風習だったかと…」 「何故チョコレートなのだ?進駐軍より広まったのか?」 「それはわかりませんが、米軍用チョコレートも存在したとか。 主に士気高揚とカロリー補給が目的らしいですから、やはり非常食なのでは?」 一之瀬縮雲(イチノセ チヂレグモ)先生が手を挙げた。 「OH!ソウネ。ポケットサイズノ高エネルギー非常食ネ。野戦配給品ノ一部デ支給サレルネ」
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