漢達のばれんたいん 弐之砦

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「絆愛新行事『刃錬打陰(ばれんたいん)』について説明する」 教師が一人、校長の前で片膝をつき、持っているプラカードを表向けた。 【刃錬打陰】 「陰を打ち、心身を鍛えて純粋なよいものにし、刃へと変える…まさに漢の“刃錬打陰”」 教師は感動の涙を流しているが、生徒達の心中は穏やかではない。 「二月十四日、丑三つ刻より行う。これより選ばれし十名へのみ説明を行う。他は解散」 プラカードを持った教師と何人かの教師が前に並ぶ中、選ばれなかった生徒達は我先に逃げ出した。 弾みでうっかり指名されるなんてことがないとも限らないからだ。 「我々が“刃錬打陰”担当教師だ。質問があるならば、いつでも寝首をかく気持ちで来い」 「それから万が一にも逃げ出そうなどとは思わぬことだ」 「左様…我々から逃げきるとは到底不可能だ。探知豚のしんのすけ共々、地の果てまで追いかける」 「尚、これより先はここにいる者以外他言厳禁!洩らすことは許されん!」 十人は顔を激しく振る。 「では皆に一度、試しに尻圧でカカオ豆を砕いてもらいたい」 「「「はいぃぃぃ!?」」」 十人の声がこだまする。
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