漢達のばれんたいん 弐之砦

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「一之瀬先生は尻圧で胡桃を砕かれたんだぞ。しかし、何個目かで入ってはならん穴に入ってしまい…だが、動じることなく産卵シーンまで披露された」 「ああ、あの涙を流し産卵するウミガメさながらの姿に、我々は深い感銘を受け…」 教師達は思い出し、感極まり涙するが… 涙する生徒達が受けたのは“深い感銘”どころか“不快感”だ。 「仕方ない。恐らく皆初心者だろうから、カカオ豆をまず指で砕き、ある程度してから肉棒で作っていく」 「なあに作り方は簡単だ。それを野戦訓練向け非常食として全生徒に配る。近々抜き打ち野戦訓練を行う予定だ。心して作れ!いいな」 握り拳を突き上げられ、風圧で飛びそうな体を踏ん張る。 「平和なご時世だと胡座をかいている腑抜けどもに成り下がらん為に、常に高い技術と意識を維持せねばならん。いいな」 「普通のでいいんじゃ…」 誰かが洩らした言葉に、教師達は目を血走らせる。 「ばかもんがぁぁ!中に入っているものにこそ価値があると言うことがわからんのかぁぁ!」 先に握り拳がついた棒からスクリューパンチが繰り出され、生徒の一人が10㍍ばかり吹っ飛んだ。
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