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聖バレンタインのこの日は、愛する家族と過ごす日だと昔から決まっていた。
扉を開けば、すっかり待ち兼ねた母さんが、温かい笑顔で俺を抱きしめ、そして言うんだ。
「お帰り私のショーン!!
愛する息子の顔を、もっと良く見せてちょうだい。」
「ただいま母さん、皆変わりないようで嬉しいよ。
これは愛する母さんにだよ…。」
涙ぐむ母さんを抱きしめてキスをすると、俺は抱えきれない程の花束をプレゼントするんだ。
“沢山の愛を込めて…。”
久しぶりの再会を喜び合っていると、母さんのふくよかな体の向こうから、可愛い声が聞こえて来るんだ。
「ショーン、お帰りなさい。」
「やあ、デイジー!!元気だったかい?」
俺はそう言って姪っ子のデイジーにウィンクすると、マカロンがギッシリ詰まった大きな袋をプレゼントするんだ。
勿論、たっぷりの愛を込めて…。
するとデイジーは、大きなプレゼントを抱きしめて、プックリとした頬っぺたをピンク色に染めて、それは可愛い笑顔を俺に向けて言うんだ。
「ショーン大好き!!」
「俺もデイジーが大好きだよ。」
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