遠く馳せる想い

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他より剣の腕が優れている彼女は、きっと僕と同じだった。 突出したその才能の行き場を、きっと持て余していた。 だから、僕と彼女は惹かれあったんだ。 幕末に名を馳せた剣客集団、新撰組。 女人禁制のその中で、彼女は己の使命のために剣を振るい続けていた。 『頑張り屋だね』 『そんなことないよ。みんなを守るために私はもっと強くならなきゃ』 常に上を目指す姿勢を、僕は素直に尊敬していた。 『……私、みんなを守れるかな』 でもたまに見せる弱気なところは、守りたいと思った。
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