8人が本棚に入れています
本棚に追加
他より剣の腕が優れている彼女は、きっと僕と同じだった。
突出したその才能の行き場を、きっと持て余していた。
だから、僕と彼女は惹かれあったんだ。
幕末に名を馳せた剣客集団、新撰組。
女人禁制のその中で、彼女は己の使命のために剣を振るい続けていた。
『頑張り屋だね』
『そんなことないよ。みんなを守るために私はもっと強くならなきゃ』
常に上を目指す姿勢を、僕は素直に尊敬していた。
『……私、みんなを守れるかな』
でもたまに見せる弱気なところは、守りたいと思った。
最初のコメントを投稿しよう!