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「……なぁ、俺って本当にONIと人間の子なのか?」
だけど、SARUはそんなこと気にしてない。
それよりも――。
大きな体なのに、私の後ろで小さな声で囁いてくるSARU。
そうか、そのこともSARUは知らないんだった。
「だから、君は特別なんだよ」
そう答えると少しだけSARUは目を細めて、母親であるBAを見た。
「だけどBAがONIだというのは少し違う」
「え?」
私の声に驚いたのはSARUだけじゃなく、そこにいた全員だった。
「何そんなとこで話し込んで……」
桃太郎兄以外のね。
「お前……、KIJIか?」
後から家から出てきた桃太郎兄は、私を一目見て私だって気付いてくれた。
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