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「で、その時空石ってやつはどこにあんだ?」
「え?」
「それがあればなんとかなんだろ? ノズミからONIに返せば、めでたしめでたしだろ?」
にかっと笑う桃太郎兄に私の頬も勝手に緩んでしまう。
「ほら、いつも首からかけてた石! あれだよ」
「おぉ、あれか!」
「うん、そう」
「で、今はどこにあんだ?」
「ノズミ兄が持ってると思う。いつも肌身はなさずいたし。ってかあれがないとノズミ兄は一気に年とって死んじゃうもん」
「あれま」
「困るよねー?」
そう言って二人で顔を見合わせて笑ったけど、他の誰も笑ってない。
「こんな複雑な話だなんて」
BAの言葉にJIも「全くだ」と頭を抱える。
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