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「この地球上で人間は僕達二人だけなんだよ」
ノズミ兄がそう言ったように、他の誰かに出会うことはなかった。
他の生き物は沢山居た。
猿もいれば鳥もいる。
草原を駆け抜ける馬もいるし、凶暴な肉食獣もいた。
「僕はいつだってKIJIを守ってあげるつもりだけど、それでも僕には用事があるから君と離れないといけないときがあるだ。だから自分の身は自分で守れるようにしようね」
ノズミ兄は私に小さな刀をくれた。
そしてその使い方も教えてくれた。
「君にはこんなもの持たせたくないけど。出来れば綺麗な羽をつけてあげたいな。きっと似合うよ」
静かに笑うノズミ兄が、私は好きだった。
この世界のことはすべてノズミ兄から教えてもらった。
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