30人が本棚に入れています
本棚に追加
/51ページ
翌日の話
「ツインテールを後ろから両手で掴んで、ハンドルみたいにする遊びが嫌い」
「どうしたんですか、急に」
美沙が、飲み干した豆乳のパックを握り潰しながら言う。
「ツインテールはそんなにぞんざいに扱っていいものではない!」
まれに見る美沙の熱量に、ガリ勉くんは正直ドン引きしている。
「どうしたんですか。なにか嫌な事でもあったんですか」
「べつに。この前、読んでたエロ漫画でね。バックで突きながら後ろからツインテールを掴んで引っ張るっていうシーンがあって……」
「ちょっと待ってください。自然な流れでエロ漫画の話題にシフトしないでください」
美沙は怪訝な表情でガリ勉くんを見つめる。
「何を言ってるの? 最初からエロ漫画の話題だったじゃない」
「最初からエロ漫画の話題だったの!?」
「そうよ。そんなことより、私はああやってツインテールを掴んで、オナホールみたいに女を扱う男が大嫌いっていう話をしましょう」
「もう僕の追いつける話題じゃなくなってきてるんですが!?」
ガリ勉くんには未体験ゾーンの話題である。
「まぁいいよ。イメージしにくいなら、ちょっと後ろから私のツインテール掴んでみて」
「え? あ、はい」
美沙は席から立ち上がってガリ勉くんに背を向ける。
そしてそのまま腰を折って屈みこむ。
言われるままにツインテールを掴むガリ勉くん。
「そう、この姿勢! この支配されてる感!」
「何かウサミミさん、ちょっと嬉しそうなんですが?」
「嬉しくなんてないわよ! ちょっと興奮してるだけよ!」
「身体は悦んでるんじゃないですか!って、何を言わせてるんですか!」
美沙は頬を赤らめて明らかに暴走している。
ついには、ぐいっとお尻をガリ勉くんの方に押し付けて。
「突いて!」とか叫びだす。
「突いて!服の上からでいいから!」
「変態だああああああああ!」
「違うの!そういうんじゃなくて、とにかく私のお尻に腰を打ちつけてほしいだけなの!」
「たすけてくれえええええええええ!」
ガリ勉くんの悲鳴と、美沙の嬌声が教室にこだましていた。
最初のコメントを投稿しよう!