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段々、楽しくなってくる。まだ一行も書いて無いけど。
此処は。面白い所は何処だ。
独り暮らしのアパート。折角だから電気も消して、
ヘッドフォンで、臨場感を味わいながら観ている。
くくって別に、怪談が恐いと思ったりした事が無い。
でも、ホラー映画などや心霊番組に恐さを感じない。
だからオカルト的な恐怖の経験がない。ヤクザとか、
バンジージャンプなら恐いけれど。恐さの研修か。
毎晩、こうして観ている。読んでいる。晩酌の肴。
最初は、もうちょい光の玉だけとかはなぁとか。
女性っぽい幽霊って、黒髪長髪で白ワンピばっかね。
もうちょいバリエーションあってもいいよなとか。
鏡や窓に映る時は、アピールしようよ。みたいに。
少し、大雑把になってきた。飽きてきた。
毎晩、見てるんだから、偶には俺の部屋に来いよ。
但し新しい演出で……。違うな。王道な方が正解か?
奇抜すぎると、逆に気付かないよなぁ。知らないけど。
ホラーって難しいんだなぁ。怖がる楽しみ方かぁ。
やっぱり俺には無理だね。書けない書けない。
こういうのは、アレだよやっぱちゃんと研究して、
勉強して無いと無理なんだろうなぁ。ふう。
書けるわけがないんだから。あーあ。消そう消そう。
ブラウザを閉じる。でもまだ音だけが聴こえる。
「まだ、そっちにいたいの?」って言ってる。
別にいいじゃないか。此処に居ても。
誰もいないんだし。俺だって。
*
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