第1章 練習台の男

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「でももう遅いから、また今度」 身動きできない僕にそう言うと 隣にならんだペットボトルを掴み直して 「おやすみ」 ココさんはにっこり微笑み去って行く。 (なんだよ……今の……?) 胸がチクンと痛む。 だけど今は――。 「そうだ……早く寝ないと!」 ただでさえ混乱しているのに これ以上は何も考えられなかった。 帰宅した悠月さんとの気まずい再会を避けるため 大至急寝る支度をしなくては――。
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