第1章 練習台の男

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一夜明けると すべてが幻のように 遠く感じた――。 星は空高く昇り 今日もあちこちでキラキラとまたたき。 僕は平凡な学生として学業をこなしながら 寮に帰れば大量の洗濯物 そして5人分の料理と格闘する。 このまま時間が流れたら あの小さなキスなんて 忙しさの中に消えてしまうかもしれない。 ただの偶然だったのか。 海風に背中を押されただけかも。 だからその前に あのキスの意味が知りたい――。
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