第1章 練習台の男
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庭先に並べて干した 昨夜僕らが着ていたシャツが 春風にひらひらとそよぐ。 まるで僕のシャツが 悠月さんのシャツに追いすがる様な形。 ――それは今この時も変わらない。 悠月さん。 近くにいるのに 僕……。 もっと あなたを追いかけてしまいそうだよ。 「――ただいま」 シャツがすっかり乾く頃。 バッカスのメンバーが寮に帰って来た。
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