第1章 練習台の男

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「どうだった?デート」 パックをはがすと 玄関先で靴をそろえる僕に ココさんはにやけ顔で聞いた。 「何かいいことあった?」 「いいえ、別に。そちらは?激辛料理はどうでした?」 とぼける――しかないよね。 「ええ~?君って案外サディストだね」 「は?」 「激辛料理のフルコースで、僕らがどんな風に苦しんだか聞きたいの?」 「いや……そういうわけじゃ……」 できるだけ 目を合わせないようにしてリビングに向かい 冷蔵庫に首を突っ込むも。
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