再会

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それから数時間。 双とやぶは師匠と談笑していた。 やれあんなことがあったや、やれあんなことした、など。 たわいもない話をしていた。 亮助「ん、もうこんな時間か。帰るか」 双介「だね」 師匠「もう帰るの?泊まっていけばいいのに」 双・亮「ここはアンタの家じゃねぇよ。じゃ、帰るわ」 師匠「そっか、気を付けてな」 そうして2人は帰路へと向かって行った。 静まり返った部屋には師匠のお茶を啜る音だけが響いていた。 師匠「まあ、気を付ける必要ないんだけどね。アイツ等強いし。へへっ」 やぶと双は昔見慣れた街並みの中をゆっくりと歩いていた。 夕日も地平線に沈もうとしている。 変わらない所もあれば、変わっている所もある。 この道を毎日歩いていたからこそ、感慨深い物があるのであろう。 双介「なあ、やぶはさ高校出たらどうするの?」 双は何となくやぶに聞いてみた。 亮助「んー、大学に行って教師免許を取ろうかなって」 双介「そっか…。いいなー、夢あって」 亮助「双は?したいことあるの?」 双介「んー………無いな」 亮助「そっか。まあ、これからだよ」 双が返事をしようと、した瞬間。 背後に何かを感じた。 双介「………走るか」 亮助「おけ」 2人は街中を駆け出した。 背後に感じた何かから逃れるために全力で走って行く。
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