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柚が戻ってきて1週間が経った。。。
以前のように、女中の仕事に勤しむ。
戻ってきたあの日ーー。
廊下をバタバタ走ってくる音がして、山崎から離れると、
「鹿津くん!」
息を切らす近藤と山南が。
後ろには彼らを呼びに行った6人。
「……こんど」
名前も呼べぬまま、抱き締められた。
「おかえり……」
届いた言葉は、届いた声は、あまりに優しく……。
「……こ、ここにいて……いいんですか?」
震える声。
「当たり前じゃないか。」
近藤は体を離して笑った。
「君は、大切な仲間ですよ」
近藤の隣のや山南が、柚の頭を優しく撫でる。
「……ありがとう……ござ……ます」
涙が止められない。
皆が笑顔で見つめた。
こうして柚は、再び"新撰組"の女中として暮らし始めたのだ。
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