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ギャーギャー言ってる間に、音もたてず柚を運ぶ山崎。
「山崎の分も敷いておいたぜ!」
部屋に入ると、さわやかな笑顔で永倉が迎えた。
「ありがとうございます」
と頭をさげると、
「んじゃ、戻ってるから」
そう言って部屋を出ていった。
…ふぅ~……まさか寝るとはなぁ。
相当疲れてたんやな。
柚を布団におろすと、優しく頭を撫でる。
「……ん、すすむん……」
仰向けに寝かせた柚が、寝言を言いながら体の向きをかえる。
「じゃじゃ馬か。。。」
土方の言葉を思い出す。
「うまく手懐けられとんのか?俺は……」
寝言で呼ばれた自分の名前。
顔をゆるませながら、柚の寝顔を見つめていたーーー。
「あ!もう居ないし!」
さっきまで山崎が座っていた場所に目を向ける吉田。
「晋作が邪魔してる間に、また居なくなっちゃったじゃん」
口を尖らせる吉田。
「彼女はしっかり守られてるな」
と坂本は笑った。
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