太陽と……

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しばらくして 『姫、お元気ですか? 漸く坂本さんたちと東京に着いたよ。 新しく何かを立ち上げるのは大変なんだね。 坂本さんも晋作も忙しく動き回ってるよ。 俺は長州が恋しいなぁ。 あ、恋しいと思うのは、もちろん姫の事もだよ。 いつかまた会おう。 そうそう、沖田さんの兄上にもお会いしたよ。 一緒にいた奴が、土方が来ないか震えてた。 そんな態度に、晋作が怒って何かしてたよ。 俺は知らないけど。 じゃあ、また文を書くね。 吉田稔麿』 と吉田から文が届いた。 「土方に怯えるって……あの時何したんだろ。。」 まさかフルボッコにしたと思っていない柚は、頭を傾げた。 「けど、無事に着いたようだし、元気そうだし、……よかったぁ」 柚はホッとして、その手紙を土方に渡した。 内容を見て、眉間にシワを寄せた土方だったが、 "晋作が怒って何かしてた"の部分を読むと、 俺の代わりが居たわ……と納得して笑みをこぼした。
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