慌ただしい日常

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筋張った手は俺よりずっとしっかりしていて、指は男にしては綺麗で長い 用紙を一枚ずつ重ねて和泉に渡す それをホッチキスでバチバチと和泉は手際良く止めて行っていた 和泉が周りに好かれる理由が分かる 優しい。昔から和泉は優しいんだ 俺にちょっかい出してたのも、そりゃ面白かったんだろうけどさ いじめたり、悪口言ったり、和泉からは一度もされた事ない ずっと和泉に対して取っていた距離が縮むには、今の時間は俺にとって絶好のチャンスみたいだ
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