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途端に和泉に興味が沸き出す
作業の手を止めないまま和泉を横目で見た。背は高い方、かな。俺よりは十センチは余裕で高い
印象は圧倒的に清潔って感じ。こればっかりは見た目の印象として、持って産まれたもんだと思う
顔とか肌とか、なのかな。すっきりしてて、若干潔癖が入ってる俺としては一緒に居やすい
相手が汚いとか、別に気になって仕方ない訳じゃないけど、自分や家族に関してはやっぱりきっちりさせていたいんだよなー
「どした?横目で見てない?」
「さとし君と同じ顔なのに全然違うよね、和泉」
「えー?さとし?あー似てるよね俺達」
「何が違うんだ?」
「単純に年齢じゃないか?さとしの年の写真見たら、同じ顔してると思うけど」
そうだったかなぁ?と記憶を探る
何つーか、和泉の方が目鼻立ちがはっきりしてる感じかな?
「圭太とお前は似てないよな」
「圭太は父さんに似てる。俺は母さん似かな?写真でしか見た事ないけど」
「お前の母さん、モデルやった事があるって知ってた?」
「うっそ!」
「家に写真集ない?whiteってやつ」
「分かんねぇ。へー、今日帰ったら探してみよ。そうだったんだー」
「いつ だったかイーサンが酔っ払って言ってた」
イーサンは父さんの名前だ
「普段母さんの話をする程ゆっくり一緒にはいないんだよな」
「忙しい人だもんな。お前等兄弟二人、本当偉いよ」
「偉い?何が?」
パチンとホッチキスを鳴らし、和泉は出来た冊子をまた重ねる
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