慌ただしい日常

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また月曜日な、と言われてそれぞれの家に着いた 7時かぁ… 何食べよ 玄関の電気を着けてリビングに入ると、寝起きのぼさっとしたモモが箱の中から嬉しそうにピャア、と泣いた 「ただいまモモ、やっぱり寝てたなぁ」 柔らかい真っ白の毛を撫でる モモは一月前に生まれたてのまま捨てられていたのを、俺が拾って来た 3匹いて、その内2匹はもう息をしていなかった 排泄物で汚れた箱の中で死体に挟まって震えていたモモ 目も開いてないまま鳴いてるのを朝見付けて、学校帰りにどうしようもなくて連れて帰った来た 「もう離乳食始めてみようか」 綺麗な青い目は、真っ直ぐに俺を見る 柔らかい猫缶から中身を少し取り出し、ミルクで伸ばしてから与えてみると 「お、食べた食べた」 猫に関する知識はないけど、とりあえずこれでいいのかな? 父さんも圭太も、すっかりモモの下僕 「何があった、かなぁー」 冷蔵庫を開けると、父さんが持って帰ってくれてたんだろう、サラダとチキンの皿があった 「あれ」 炊飯器はもう保温になっていて、炊き上がりを告げている 「助かるー」 たまに時間があると家に戻って来て、洗濯 や家事を済ませておいてくれたり レストランは繁盛してるみたいだ
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