スイもアマイも君となら(蒼&とも)

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「そう」 「『あぁ』」 「あいたい」 「『じゃあ、飛んでいくから待ってろ』」 ぐんぐん近づいた影が優しく頭を撫でて、 ぬくもりが頬に落ちた。 「くくっ、今日は寂しがり屋か」 「・・・ほんとに飛んできた」 「バイト帰りだ」 ゆっくり起した上半身は、たちまちぬくもりに包まれて。 ベッドサイドのオレンジが灯ると目に入ったのは 優しい笑みをたたえた、愛しい人。 「ちょうど部屋の前で電話が来たんだ」 「ふふっ、」 「寝てるなら、帰ろうかと思ったんだが・・・」 「ちょうど起きたの」 「あぁ」 「蒼にあいたかったの」 「あぁ、来て正解、だな」 緩く撫でおろされた頬に続くぬくもりに、 瞳を閉じれば襲い来る睡魔。 抗うように瞼を持ち上げて、 もう少しの抵抗。 魔物に襲われる時も一緒がいいから。 「そう、・・・はやく、ふとん、はいって」 「・・・寝むそうじゃなければ尚いいんだがな・・・」 掻き抱く腕に準備オーケー。 ほら、重い瞼をおろしましょう、 【スイもアマイも君となら(蒼&とも)】
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