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*蒼&輝一中学生編*
「蒼ちゃーん!」
家を出た曲がり角、輝一が大きく手を振る。
「朝からうるせぇ」
半分目をつむったまま、蒼は眉をしかめてこめかみを押さえてから。
ふと顔を上げる。
「……おまっ、何いきなり金髪になってんだよ」
「へへっ、どお?似合ってる?」
「あぁ、似合うが……」
少し戸惑ったように蒼は瞳を揺らして。
じっと輝一の金髪を眺めた。
「なんかさ、僕あのまま言ったら精神的にヤバかった」
それまで、明るく元気でやってきた輝一。
ある日のほんの一言で彼の心は傷ついた。
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