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「動機はあっても、あの人に、そんな真似は出来ないんだ。
たいした異常もないのに、植物状態でな。
要も首を傾げている」
「要先生が診てらっしゃるんですか?」
「お前が居た、あの病棟に居るからな」
「……失礼ですが。
すべての可能性を潰すために言わせていただきますが。
植物状態ってのは、ほんとなんですか?
動けなくても、爆弾を仕掛けることは出来ますよね。
指示することは出来るから」
「意識がないというのは、嘘だと?
こういうときのために、自分が疑われないよう植物状態のふりをしたり――
なんてほど、頭は回らないぞ、うちの親は」
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