悪霊の棲む屋敷

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 衛は何事か考え込んでしまっている。  それにしても、要先生、私には衛さんの計画だと言ってたのにな、と思う。 「まあ、このまま動きがないのなら、考えはあるんだが」 「どんな?」 「お前と結婚する」 「は?」 「式をやってもおかしくない程度に教会を修復させている。  天井は間に合わないかもしれないが」  振り返り衛は言った。  式をやるんだ、と。 「予定通りに決行する。  あのときと同じ場所で」 「犯人をおびき出すつもりですか」
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