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「好きとか嫌いとか、そんなことは知らないが。
あづさのために犯人を見つけたいのは本当だ。
申し訳ないからな」
申し訳ない?
「ドレスは急いで作れ。
金は幾らかかっても構わんが、時間があまりないことだけは忘れるな」
そう言い、衛は出て行ってしまった。
申し訳ないってなんだろう。
っていうか、あの人、ほんとにあづささんのことを好きだったのかな。
まあ、あまり感情を表に出さない人だから、それでそう感じるだけなのかもしれないけど。
そんなことを思いながら、あの伏せられた写真立てを起こした。
なんだかこのままでは、可哀想な気がしたからだ。
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