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いい風だなあ、と思いながら、ベッドの上の私はその風を追うように振り返った。
だが、本当にそちらに窓があるのかはわからない。
仰々しい包帯で、目を覆われていたからだ。
「以上、僕の言っていることが理解できたのなら、見てもいいぞ、お前の顔」
どうして貴方はそう偉そうなんですかね?
ベッドの右横に立つ男に、そう突っ込みたかったが、この俺様なおぼっちゃまにそんなことを言ったら、恐ろしいことになるのはわかっていたので、黙っていた。
いや、黙っていようと思っていた。
しかし、反射で言い返していた。
「自分の顔見るのに、許可がいるって、なんかおかしくないですかね?」
声がする方を向き、そう発言した途端、目まで包帯で覆われているのに、殺気を感じた。
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