1.Blue Monday.

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「おい、何やってんだよ?」  ふたりのやり取りなど知る由もない聖は訝しげな表情を浮かべ、真壁の服を引っ張ってきた。   「……」  それを振り払うことなど、真壁は絶対にできない。  躊躇う真壁の様子を神谷はじとりと冷たい視線で見つめるが、今は口を挟む気は無いらしく短く息を吐いて足を一歩踏み出した。   「何でもねぇよ。……講義始まるぞ」 「あ?」 「聖、行こう」 「あ、おお」  代わりに神谷が真壁の腕を引いた為、軽く握っていた聖の腕は簡単に解けた。  神谷に腕を取られたまま歩いていく真壁と聖の間に、距離が出来る。  真壁の服を掴んでいた掌と、いつもよりずっと不機嫌な神谷の背中を交互に見つめた後、聖も後を追った。 「腹でも減ってんのかあいつ」と。能天気に呟いて。  いつだってへらりとしている真壁とは真逆で、神谷はいつも仏頂面で居る。顔の造りは可愛らしいくせに。  その為、聖は彼らの異変に少しも気付く事は無かった。 .
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