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ある晴れた日、白猫が谷の道を歩いていました。この谷の向こうには、おいしい
ケーキ屋さんが、あると言う噂を聞いてやってきたのです。
「すごい谷だなあ。本当に、この谷の向こうにきつねのケーキ屋さんがあるのか
なあ。」
と独り言を言いながら、歩いていくと前方に、トンネルが見えてきました。
そのトンネルの上には、(いちごの森)と書いてありました。
「ここだあ。いちごの森の中に、きつねのケーキ屋さんがあるって聞いたぞ。よ
し、行こう。」
白猫は、目の前のトンネルを歩いていきました。中には、青白く光る灯りが、
点々とついていました。
よく見ると、それは、蛍でした。蛍の明かりにともされて、うっすらと道が浮か
び上がっていました。
「よし、これなら歩けそうだ。大丈夫だ。」
と、独り言を言うと、薄暗闇の中蛍の明かりを頼りに、どんどんと、歩いていき
ました。
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